NON-TRA
KOBE, JAPAN
NON-TRAは、神戸で生まれたカラビナと鍵のブランドです。
始まりは、2013年4月29日。
前身となるブランドでは、ライダーやミュージシャンに向けたアクセサリーや金属製品を、ひとつずつ製作してきました。
長くものづくりを続ける中で、次第に自分の関心がどこにあるのかが明確になっていきました。
装飾そのものではなく、構造。
形だけではなく、動き。
そして、道具の中に潜む少しの遊び心。
作り手である私自身、アクセサリーを身に着ける習慣はありません。
だからこそ、自分が本当に持ちたいと思えるものだけを残しました。
それが、カラビナと鍵です。
NON-TRAという名前は、2013年に生まれた一つのカラビナの商品名に由来します。
そこから十年以上を経て、現在はその名をブランドそのものとして受け継いでいます。
ホームセンターに並ぶカラビナは、安価で、丈夫で、扱いやすい。
純粋な道具として考えれば、非常に完成された存在です。
NON-TRAが目指しているのは、その代わりではありません。
効率や価格だけでは測れないもの。
手に取った時の質感。
金属が動く感触。
使うたびに目に入る輪郭。
機能の先にある価値を、形にすること。
それが、NON-TRAの考えるものづくりです。
必要だから持つのではなく、
持っていたいから選ぶ。
そんな道具でありたいと考えています。
以前は、手仕事の痕跡を残すことも作品の個性だと考えていました。
現在、関心はよりインダストリアルな方向へ移っています。
3D設計、CNC加工、鋳造、機械加工、研磨、手仕上げ。
どの工程を手で行ったかではなく、
どの方法が、その形にとって最も適しているか。
NON-TRAでは、完成形から逆算して製作方法を選びます。
機械の方が精度を出せるなら機械を使う。
人の感覚が必要な部分には、手を入れる。
「ハンドメイド」という言葉に価値を預けるのではなく、
最終的な形そのものに責任を持つ。
それが現在のNON-TRAの製作姿勢です。
長く使われる道具には、修理できる構造が必要だと考えています。
前身ブランドでは、カシメやロー付けによって固定された構造も多く、修理の際に大きく分解する必要がありました。
NON-TRAでは、可能な限りボルト・ナットや交換可能な部材を採用しています。
摩耗した部分だけを交換する。
必要であれば分解し、整備し、再び組み上げる。
一度完成したら終わりではなく、
使い続けることを前提に設計する。
JIS規格の部品を使用している製品では、お客様自身で部品を交換したり、好みに合わせてカスタムすることもできます。
もちろん、NON-TRAでの修理やメンテナンスも承ります。
傷や経年変化を含めて、その人の道具になっていく。
そうした時間まで含めて、製品を設計しています。

デザイン、設計、製作、仕上げ、販売まで。
神戸の小さな工房で、一人で行っています。
実店舗は完全予約制です。
オンラインでは伝わりにくい重量、質感、操作感を、実際に手に取って確かめていただけます。
カラビナの開閉感やサイズ感、身に着けた時のバランスなども、自由にお試しください。
誰にとっても必要なものを作ろうとは考えていません。
もっと安価なものも、
もっと便利なものもあります。
それでも、毎日使う道具に自分なりの美意識を持ちたい人へ。
人と同じものではなく、
自分が選んだ理由を持てるものを。
NON-TRAは、カラビナと鍵を作ります。
ものづくりの原点と、NON-TRAが生まれるまで。
作り手とブランドについて、もう少し詳しく。